広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    増岡組の社長に就任 / 増岡 聡一郎 氏
    NEWSな人
    入金管理システム、AI採寸に投資 コロナ後見据え組織強化 / 体育社 大野 昌志 社長
    地域活性化へVR空間活用 3月に雑貨販売の実証実験 / ドラッグアンドドロップ 松尾 龍弥 社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
肉匠こば / 小林 基岐 オーナー

2016年から営むA5ランク和牛専門の焼き肉店。小林基岐オーナーは高校卒業後に食肉卸に入社し、肉の解体に従事。その後、市内の複数の焼き肉店の厨房で経験を積んだ。
「A5の中でもサシと赤身のバランスが良く、肉質が軟らかいメスを主に仕入れています。オリジナルのブレンド塩で肉そのものの味を感じてほしい」
 隠れ家のような店構えから記念日や接待利用が多く、シャトーブリアン入りの「肉匠コース」(7000円)などが人気。仕入れ網を生かし、カイノミ、インサイドスカートなど珍しい部位も扱う。和牛の原種で年2回だけ入荷する天然記念物の見島牛を楽しみに、随分前から予約する客もいるという。
「肉の特徴や産地、お薦めの食べ方のほか、ビールからワイン、日本酒、ウイスキーまで豊富にそろえる酒から肉ごとに合うものをお伝えしています。心ゆくまで肉と酒をご堪能ください」
 テイクアウトの弁当も好調で、2月にオンライン予約を始めた。

    INFORMATION
  • ◆住所:中区千田町2-11-3
  • ◆電話:082-245-3122
  • ◆席数:22席
  • ◆平均予算:7000円
  • ◆営業時間:午後5〜10時
  • ◆定休日:月曜・不定休
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
生活デザイン研究所 / 宮野鼻 亮介 社長

子供の頃から父親に連れられ、よく市民球場へ。黄金期で華のある選手が多い中、特に高橋慶彦さんが好きでした。攻守は当然、一瞬のタイミングを付く盗塁がかっこよかったですね。中学生の頃、授業中にこっそりとイヤホンでラジオ中継を聞いているのが先生にばれて激しく怒られたことも。一方、カープ好きな先生もいてカープが負けると宿題が増えたり、昼休みに一緒にテレビ観戦したり。今では考えられない大らかな時代でしたね。大学時代は福岡ドームでアルバイト。野球はいつも近くにありました。
 テレビゲームのファミスタで打たせない投球術を身につけ、監督の采配や投球術を分析するのが楽しみの一つ。同じ気持ちのファンは意外と多いのではと思いますが、自分が監督なら優勝できる、なんて妄想しています。
 プロモーション企画などを手掛け、2年前に子供が通う幼稚園の周年記念で新井貴浩さんをゲストに招く手伝いをしました。好きな選手だったので楽しみにしていましたが、コロナで中止になったのは本当に残念でした。
 今季のチームの好調はコーチ陣の影響だと考えています。1軍に戻ってきた東出野手総合コーチ、選手との距離が近い新任の小窪内野守備・走塁コーチ、他球団で実績を積んで復帰した高橋投手コーチなどが基盤を固めており、去年とは采配が変わったと感じています。投手も粒ぞろいだし、下位打線ながら良い働きをする上本選手をはじめ、新入団のマクブルーム選手も期待できそう。今の戦い方を続ければ、優勝の可能性はあると思います。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
ユニコーン呼び込む

昭和と令和を比較すると、江戸時代から明治に移った時よりはるかに大きな変貌を遂げたという話を、広島県庁の職員さんから聞いたことがある。近年、ビジネス界では神話に登場する伝説の生き物になぞらえたユニコーン企業が世界を席巻。創業からわずか10年のうちに企業価値1000億円以上の大企業へ急成長を遂げた神話的な話を聞くと納得するほかない。
 だが、ユニコーン企業は米国539社、中国174社、インド64社に上り、対して日本は10社という調査報告(3月)がある。残念ながら広島県内には存在しない。これをみすみす看過できないと湯崎英彦知事が発奮。今後10年間で発行済み株式総額10億ドル(約1000億円)以上への急成長が期待できる非上場企業10社をつくる目標の「ひろしまユニコーン10」プロジェクトを打ち出した。
 一体何を、どう支援するのか。2022年度当初予算に総額約100億円を計上。企業の成長段階に合わせて10個の支援メニューを並べる。中区の交流拠点キャンプスやクラウド上でビジネスマッチングなどが可能なイノベーション・エコシステムサイト構築、実証フィールド、創業前後や急成長期のアシスト、先駆的に推進するデジタル変革、資金獲得、環境・エネルギー/カーボンリサイクル、健康・医療関連分野への進出、海外ビジネス展開、県への企業移転(本社機能移転で最大1億円)などを後押しする。決して予算は少なくない。
 インターネットが人と人のつながりに革命を起こし、ユニコーンを呼び寄せた。日本は大きく立ち後れるが、ようやく政府は今年、スタートアップ創出元年と位置付け27年までに100社を目論む。広島県商工労働局の川野真澄総括官は、
「ユニコーン創出を目指すことで挑戦しやすい環境、挑戦が当たり前の土壌・文化が生まれる。ユニコーンの存在が地方で企業や人材の集積を生み、新たな挑戦の着火剤となる。プロジェクトへの参画や問合せが多数届いている。広島が日本をけん引する気概を持ってイノベーション・エコシステムを育んでいきたい」
 中国地域ニュービジネス協議会(中国NBC)と広島県情報産業協会は3月、経団連の南場智子副会長(DeNA創業者で同社会長)を講師に経営者セミナー「日本経済再興のために必要なこと〜人材の流動化とスタートアップの重要性」を開いた。発奮した経営者も少なくなかったのではなかろうか。中国NBCの内海良夫会長(データホライゾン社長)は、
「スタートアップに必要な条件は三つ。一番に〝志〟だ。これをなくして全てが成り立たない。それから資金援助と経営の原理原則。米国にはエンジェル投資家やMBA(経営学修士)の仕組み、再起のチャンスなどが与えられており、企業を育てる環境や風土がある。日本のビジネス環境は程遠いが、今からでもすぐできることがある。志のある人、世界の荒波に乗り出す勇気を持った人にチャンスを与え、応援する風土をつくる。自分でもやれると、心を突き動かされるような環境を整えることが大切ではないか」
 啐啄(そったく)同時。小さな船もまた大きな海がなければ世界へこぎ出すことができない。

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